関連リンク
カテゴリ
全体 建築 建築(PC) 建築(リフォーム) 建築(コンペ) プロダクトデザイン(家電) プロダクトデザイン(木工) プロダクトデザイン プロダクトデザイン(建築) マルゲリータ からくり造作家具 ブログをはじめました 未分類 以前の記事
フォロー中のブログ
デジタル花マクロ イタリア料理留学日記 ∽S カマタスエコのブログ モノオト のりのりのぼやき オオノ文具店 文具以外買った日記 [世田谷区の設計事務所]... シチリア時間Blog ひきだしのおく 一棟入魂 by 市川工務店 my sweet hom... 最新のトラックバック
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2010年 04月 01日
システムキッチンというジャンル。一昔前までは国産のものは垢抜けない商品がその殆どだったと言っていい。衛生陶器のメーカーがそのラインナップの延長上に作ったものであったり、ステンレス流しのメーカーがその周囲にカラーボックスを充てがう様な形で作ったもの。更にはその空疎なその市場を見て高級家具メーカーが参入したもの。モノは多いがニーズとは大きく乖離していた商品が多かった気がする。
大手メーカーが作るシステムキッチンはそもそもその「本業」ではないためか冒険的なデザインはあり得ない。一方でキッチンが本業であるキッチンメーカーが作るそれは人材不足からか垢抜けない、と結果そのデザインだけがどうも置き去りにされている感があったと言っても過言ではない。その当時で目を見張るような綺麗な構成のキッチンはその殆どがヨーロッパ、特にイタリアのものが多く、もともと高い上に輸入コストが上乗せされたそれらはあまりにかけ離れた価格から何か別の世界の出来事の様に思われた。 ところがその流麗なデザインのキッチンには大きな落とし穴が潜む。それは「キッチンが綺麗すぎて現実の生活観と乖離して見える」そのため、「ここで料理なんてしないだろう」とも見え、極端な言い方をすれば「料理が下手に見えるキッチン」なのだ。そこをついて出てきたのが国内のキッチン専業のメーカーによるステンレスを多用した「業務用」っぽく見えるキッチン。しかもご丁寧に足元まで空かして水洗いを原則とするプロの厨房のウェット仕様の床を彷彿させるデザイン。ディテールにも余念がなくラフな使用に十分耐えられるべく形状。これが売れた。新しく住宅を作る主婦、特にその若い層の憧れの的になった。その後、このステンレス製の「料理が上手そうに見えるキッチン」を国内各社は追随した。その結果2,3年前の住宅雑誌のキッチンの特集はどれもこれもステンレスの「業務用っぽく見える」キッチン一色、となった時があった。 と、前置きが長かったんだけどこの大手の「片手間ジャンル商品」、専業メーカーの「右へ倣え商品」のステンレス製厨房を横目に見ながら今ひとつ疑問を感じながらもこれまでそういった商品を出してこなかったメーカーがある。それは業務用厨房の専門メーカーだ。業務用、すなわちレストランや食堂の厨房といったプロ仕様、まさに「使い倒す」ためのキッチン。これは一般的には馴染みのないゾーンだけどこの業務用厨房機器というジャンルは冷蔵庫のメーカーとステンレス流しのメーカーでほぼその市場を寡占状態にしていると言っていい。その片翼であるステンレス流しのメーカー。彼らにしてみれば本来はこれまで業務用のステンレスの流しを中心に専門にやってきたところ。しかし最近それを模倣した家庭用のキッチンがのさばっている。これを甘んじて見ている理由はない。本業である業務用のそれとその本業の雰囲気を真似たデザインだけが跋扈しているマーケット、であれば本業のままこの家庭用キッチンのジャンルに割って入った、で、早速作ったのがこれ。 前述の様に最近この手のキッチンは「それっぽいもの」も含め多いので特に目新しさは感じない。しかし大きく異なる点。それはこのキッチンが「業務用のメーカー」が作った本物のキッチンである、という点。さすがに業務用だけあって細部に妥協がない。内部の棚板、背面の仕切り板に至る材料という材料、全てがステンレス。更に全てがオーダーメイドのため板金曲げの加工で作られている。ステンレスの板金を曲げて溶接するとい仕事はどうしても人の手の跡が残りがちだ。しかしこのキッチンにはそれがない。その理由は板金そのものが厚いから加工した後に磨き込んでも十分に肉がある、といった贅沢な素材が理由。
by marghe
| 2010-04-01 10:24
| 建築
|
ファン申請 |
||