倉田裕之/非公式ブログ
2012-05-18T19:32:41+09:00
marghe
建築設計事務所を続けている筆者の日常的に出会う出来事、昔の事、また自由業としてのその裏側、更には商品開発のためのマーケッティングを目的としています。あくまでも標題の通り「非公式」だよ。
Excite Blog
読書スタンド
http://margherita.exblog.jp/15884396/
2012-05-18T17:40:00+09:00
2012-05-18T19:32:41+09:00
2012-05-18T17:40:21+09:00
marghe
マルゲリータ
これが我々日本人が潜在的に持っている正しい読書の姿と言える。その際、書面は目線に対して垂直である。その姿を想像するだけで清楚な空気の流れがそこにはある。姿勢がいいから正しい読書が出来るのか、本来の読書という行為があるからこそ自ずと姿勢がよくなるのか。どちらが先とも言えない普遍的な形がそこにはある気がする。
これを現代に置き換えた場合を考えてみる。そこには床に正座する行為がなくなり、その代わりに椅子に腰掛ける形になる。その場合、書見台は机上にある。ただし書見台の上に置かれた書物とそれを読む人の関係は変らない。目線と書面は垂直のまま、その点だけは変らない。
それを踏まえて作った読書スタンドがこれだ。椅子に座り、机上で本を読むときの、特に少し大きめで丁寧に扱いたい場合はなおさらだ。読書の際にこういう読書台を使ってもらいたい・・・と思った。
これを使うと姿勢もよくなる・・・・ホント!
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アセチル化木材アコヤを使った屋外用家具_2
http://margherita.exblog.jp/15305105/
2012-01-21T16:19:48+09:00
2012-01-21T16:19:47+09:00
2012-01-21T16:19:47+09:00
marghe
プロダクトデザイン(木工)
先のデッキチェア同様にここでも連続する角材の間にV字型の脚部を交互に挿入し、その接点で緊結、丸棒を貫通させ端部で緊張し全体の剛性をとる、という方法でテーブルを構成したもの。
通常テーブルの脚となる部分にここまでのヴォリュームは必要はないのだけど、その分を一枚辺りの厚さを薄く(10mm)することにより平面として連続させ、すかすかの塊として成立させたもの。側面から見た力学的につり合う形状がそのまま積分されるように奥に伸びていく姿を試みたもの。これによって天板は細い隙間を有する「すのこ状」になり屋外で常に水捌けが出来る状態でありながら使い勝手としてはぎりぎりの空隙、といった利点を得ることが出来た。
断面形状を決めそれを積分する様に連続させていく作り方のため、このテーブルは奥行きを900で設定したものの、その気にさえなればそれはいくらでも大きく出来る。]]>
アセチル化木材アコヤを使った屋外用家具_1
http://margherita.exblog.jp/15227650/
2012-01-06T13:28:33+09:00
2012-01-06T13:28:30+09:00
2012-01-06T13:28:30+09:00
marghe
プロダクトデザイン(木工)
「赤と青の椅子」を屋外で使用する。仮にその様な命題があるとした場合問題となってくるのは
・木材としての耐久性
・広い面材の水捌け
の2点。前者はアセチル化木材を使用することで基本的に解決が可能だけど、後者はそもそもの面そのものに有孔加工を施すあるいは線状の材料を格子状に組んで水が捌ける形にすることが当然必要となってくる。ここでは連続するルーバーと同素材で出来たリングを交互に並べ、数珠に紐を通すようにタイボルトを貫通させ両端の受け金物を回転させることによりテンションをかけ、連続する線を面に昇華させようと試みたもの。理論的にはこの状態で前述の格子状ルーバーが出来ることになる。一方で線状の材料に緊張力を導入するにあたって新たな問題が浮上してくる。特にこれはあくまでも木材であることから重要な課題となる。
・それぞれのルーバーが変形しないこと
・ポストテンションによる緊張力が所定の値に達しても材が変形しない圧縮強度を保有すること
このの2点。
アセチル化された木材(ここではラジャータパインを使用)の大きな特長としてこの材料の変形量の少なさと均一な圧縮強度がある。これにより連続した状態で緊張力が導入されても所定の形状を保つことが可能になってくる。かようににして導かれた面及び従来の構成である桁材を最小限に組み合わせることにより名作の再構築を図った。
と、これでも簡単に説明しようとしてるのだけど難解な言い回しになってしまう。早い話、リートフェルトの赤と青の椅子、この形状を下敷きにして構成の仕方を自分なりに組み替えたものである、という事が言いたいわけ。しかも屋外での使用を前提に。
デッキチェアを単純な形状で構成していくとどうしても避けて通れない背板と座板の配置がある。その基本的な位置とサイズがほぼこの名作椅子では押さえられているためにどうしても似た形になってしまう。試行錯誤の結果として辿り着いた形が実はこれなんだけど逆にそこから振り返る様にその構成を探っていった撞着語法的な作り方を目指した。
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アセチル化木材アコヤを使った庭園灯_1
http://margherita.exblog.jp/15048947/
2011-12-03T17:45:00+09:00
2011-12-04T11:18:02+09:00
2011-12-03T17:45:04+09:00
marghe
プロダクトデザイン(木工)
これは分子レベルで木材の構成成分を変える、具体的には水酸基をアセチル基に置き換えるという反応を起こさせるもの。これによって従来天然の木材が持っていた性能を根本的に変えてしまう事ができる。 それはこの化学修飾法によって木材の細胞壁の疎水性を飛躍的に高め、結果耐腐朽性能が非常に高くなり、また、含水率も減少するため寸法安定性能が飛躍的に向上するというもの。アセチル基というものは、もともと木材に存在するもので、木材が古くなるにつれて徐々に増えていく性質のもの。新しい木材より、古材のほうが、腐り難く、寸法安定性が高いのはそのためである。
「アコヤ」は、このアセチル基を増やすことで、腐朽菌に対して高い耐久性能をもち、寸法安定性が高く、塗装の寿命をも伸ばす化学修飾方により作られた木材。防腐薬剤や重金属は一切使用しないので結果的に環境にも人体にも優しいという点でも新しい。
・土の中、水の中でも腐りにくくなる
・変形しない
・シロアリに食われない
と言った従来の木材では考えられない超対候性を備える木材となるわけで、前置きが長かったけどこのアセチル化木材アコヤを使った商品の開発を順次ここでご紹介。まず屋外用の照明器具。主に庭園灯として下からライトアップしてそのフレームで受けた光を間接光として見せようとしたもの。
そのフレーム部分にアセチル化木材アコヤを使用している。現時点でフレーム型と反射型があるのだけど今回はそのフレーム型の紹介。、こういう形で28mm角の角材を組み合わせて四角柱の枠組みを構成。写真ではよく分からないのだけど接合部は留になってる。今後これが屋外で水を被り陽に照らされ続けていくことを思うと、改めてこの材料の凄さを実感出来る
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ペーパーウェイトの試作3題
http://margherita.exblog.jp/13904704/
2011-06-27T15:37:00+09:00
2011-06-27T16:55:43+09:00
2011-06-27T15:37:12+09:00
marghe
マルゲリータ
一般的に創作的な仕事というものはどこかの段階で一度整理がてらリセットすると,気持ちも整理されて見えなかったものも見えてくる、と言われている。大きな机の上にその書類を分別していき、分別可能なもの、不能なものの山を作っていくと自ずとその方向性が見えてくる。その書類の束を一応は錘で押さえつつ整理していきたいもの。で、その時の錘の形は見た目に異なってる方がいい、とある日勝手に思いついた。といった考えで作った形状が異なりつつ一つのシリーズとなる錘のセットがこれ。
形に特に制約がないものほど形作るのに難しいものはない、と思ってる。そう、実際難しい。なんせ、「どうでもよい」から。「どうでもよい」から「どうにもならない」。「どうにもならない」時は何らかの「手がかり」が欲しい。広い草原の真ん中にいきなり住宅を設計出来ないのと同じだ。だからここでは敢えて勝手な条件を設定する。それが「挽き物」だ。挽き物になると必然的に球体、円錐、円柱に収束するパターンが多い。そうなると機能的には掴みやすさ、安定感があればそこそこ事足りる。そうこうするうちにどこかで「写真はこう撮ろう」という思いが来る。ホルストの「惑星」のジャケットなんかが脳裏をかすめる。なんてやってるうちにジャケットを作りたいのか、写真を撮りたいのか、挽き物で構成したいのか、そもそもモノを作りたいのか、いや、ペーパーウェイトのシリーズだった、でなかなか完結しない商品郡。とりあえずは出来ているところまで。]]>
キャスター付き収納カート
http://margherita.exblog.jp/13850313/
2011-06-22T14:24:00+09:00
2011-10-19T14:00:38+09:00
2011-06-22T14:24:50+09:00
marghe
マルゲリータ
もちろんこれまでの商品も無色だったわけではない。物体として存在する以上なんらかの「色」はついて来る。しかし塗装をされていない表面は自ずと素材そのものの色となり、それは必然的に色がないと認識されると言ってもいい。色があるということは別の意味では「識別可能」という見方もあるんじゃないだろうか。
ここではstorage cartをベースにした引き出しの表面材に「色」を付ける事によってその引き出しを識別すべく、すなわちその中に収められているものの分別を自分で付けやすくするための仕掛けとして行ったもの。また色違いと言っても見てわかるように「同系色」、しかも「木」の色をしている。最近流行の自然塗料というものを使っているのもあるけど、ここで使っている4色、これは内装で使われる「フローリングの色」だ。
ヨーロッパでは木やアルミに塗装をする際には原色系の色を大胆に使うケースが多い。素地がアルミであろうと木目であろうと全くその素材とは無関係の「色」を上から被せるのが一般的だ。一方、日本ではアルミはその地肌の素材を生かしながらアルマイトという薄い皮膜を被せるのが普通。そのアルマイトの濃淡で色違いを醸し出している。木にしてもしかり。しかしヨーロッパでは高級な手の込んだ家具は別にして一般的な木製家具、木製建具に塗装をする際はその殆どが肌理を生かさないで潰した状態で上から塗料をかける。素材には素材の物性だけを求める欧米の文化と、その表面のテクスチャーも生かそうとする日本文化の大きな違いと言ってもいい。
日本とヨーロッパでは塗装に関してこういった根本的な違いが実はあって「色」を施すと言ってもそのままベタっと違う色に染めてしまうのはあまり好まないDNAが実は我々日本人の中にはあるような気がする。戦後、洋風の間取り(ともちょっと違うけど)に慣れてきた我々日本人がここ30年ほどで急速に受け入れつつあり今ではまるで当たり前のデファクトスタンダード的なものとなってしまった木のフローリング。このフローリングの最もよく使われるであろう色を4色ピックアップしたのがこの引き出しの前板。だから4色に塗装をしたとは言いながらもなんとなく自然に受け入れられそうな、というのがこの商品。
キャスター付きCD収納カート(Storage Cart 4G)
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百合丘ヴィレッジ、再び
http://margherita.exblog.jp/12125049/
2010-10-23T19:58:00+09:00
2010-10-25T10:38:55+09:00
2010-10-23T19:58:28+09:00
marghe
建築(リフォーム)
実はこのマンションのスケルトンリフォームは我々にとって2件目にあたる。前回は約2年前、その基壇状の最上階の一室のリノベーションを行った。(この写真を見比べると同一の建物ということが分かると思う。)この建物は山の斜面に沿った直線状の階段を挟んで二つの棟が基壇状に並び、それをワンセットとして合計4セットのブロックが斜面に沿って配置されている。建築計画としても土地をうまく使ったその構成と、なによりもその後の行き届いた管理体制が年月を経て劣化するどころかその周辺の緑と併せて大変心地よい空間を醸し出している。その建築計画と管理のうまく噛み合った都内でも有数の名建築と言ってもいい建物だ。
しかし問題はないわけではない。斜面に沿った基壇状の建物のためエレベーターがない。現在では斜行エレベーターなるものがあるがこの建物が建った当時はそれがあったのかどうか。仮にあったとしてもこの斜行エレベーター、実に見た目が悪い。まるで自然と同期するかの様に存在するこの建物にそれがついた途端台無しとも言える。だからないのかどうか、それは分からないけど、その景観上の話は置いておいて、そこの最上階の工事をエレベーターなしで実行するのは相当しんどかった。まあ、うちの場合はそもそもが設計なので毎回歩いて8階まで上がるだけだけど工事の人たちはモノを持って上がる。システムキッチン、衛生陶器、このあたりはそもそもが想像がつくけど、ボード、フローリング、残材、この辺は結構莫大な量だ。それが全て手運びだ。いやはや大変だったと思う。
とまあ、前回の話はそれとして今回の件は2階だ。殆ど同一のプランをベースにした内装の構成も全く異なったものになった。完成した室内の見た目もそうだけど、我々としては実はその背後での「階数」の違いが大きかった。まあ、それはそれとして今回のクライアントは若い広告写真のプロダクションをやってるクリエーターだ。自分の持つ美意識及び生活スタイルがはっきりしているため、我々はそれを予算に併せて実行するという非常にコンパクトで無駄のない仕事となった。キッチンの位置だけ前回の計画とほぼ同じ位置にアイランド型
のものを設置した以外、内部のテイストはそれとは正反対のものとなった。床もモルタルで仕上たワイルドなテイスト、半分土足を受け入れる形だ。照明計画も要所にコンパクトに集中させ空間に「陰」を作る。気持ちのいい構成となった。
浴室は前回のそれと似ている。これはそのクライアントが前回の浴室を気に入っている事と、もう一つ、このマンションの既存の浴室は狭すぎる、という難点があり、その浴室を直そうとすると現行のどんな小洒落たユニットバスを置いても「狭い」という事実からは脱却出来ない。そのため前回は居室と脱衣室を潰して浴室に変えた。今回も同様、収納と脱衣室を合わせてそれを浴室と脱衣室を一体とした大きなスペースで仕切り直した形。結果的に採光も十分にとれる気持ちのいいバスルームになったと思う。
写真も前回は引渡しの前日が雨だったため全体に少し暗い印象があるけどこの度は五月晴れの中、新緑も息吹く気持ちのいい空気のもとでの撮影。そのせいもあってか爽やかな印象にまとまった気がする。
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EPレコード、その収納
http://margherita.exblog.jp/12120201/
2010-10-22T19:47:00+09:00
2010-10-23T19:52:31+09:00
2010-10-22T19:47:02+09:00
marghe
マルゲリータ
概ね現在40歳前後の人がそれを知っているギリギリの世代という気がする。それより若い人は「見たことがない」どころか「その存在を知らない」が殆ど。EPレコードとは位置的には現在のシングルCDのアナログ盤にあたる。主としてJポップ(その頃は歌謡曲と言ってた)、ポップスのシングルレコードと呼ばれるものだ。今から30年前に600円だったから今で言えば2000円くらいにあたる。CDとほぼ同じ値段。現在のダウンロード市場を考えるとほぼ1桁違う価格帯。それでも昔はこれをよく買った(・・・遠い目)。
で、そのEPレコードの存在そのものも忘却の彼方にあったわけなんだけど、最近仕事をしているそれ専門の方から「EPレコード用のラックをどうしても作って欲しい」という強い要望があった。なにしろそういうものが現在市場には皆無だそうな。そりゃそうだろう。
ということで簡単に作りました、とはいかないんだけどそれでも「全く市場にない」という言葉に惹かれて作ったものがこれ。EPレコードをご存知の方にはご理解いただけると思うけど、EPレコードにはその「背表紙」というものが存在しない。全てジャケットの表紙だけで識別。したがって縦に並べて背表紙で検索するようなレコードラックでは使えない。こうして箱状にして両手で順番にレコードを引き出しては落す、「あの動作」をして成立する。しかし箱状だとそのまま埃を被るので引き出し形式が最適。そう、本来あるべくしてあったEPレコード収納の姿、それはこういう形をしているべき、と考えて作ったもの。BLCのシリーズ内に置いたのでそのモデュールは合せてある。ちょうどLPレコードを収納するボックスとこの様に並べることが出来るサイズ。
今から30年も前に買ったEPレコードというものは実は今でも憶えてる。一方で今の中学生、30年後にネットでダウンロードした曲を憶えてることになるだろうか?なんていう思いもめぐる。]]>
データ入力のための書見台
http://margherita.exblog.jp/11186210/
2010-05-26T19:14:00+09:00
2010-05-26T19:21:14+09:00
2010-05-26T19:13:56+09:00
marghe
マルゲリータ
データを手作業でPCから入力
この行為のみに特化した形で開発されたものデータを手作業で、すなわちキーボードから直接入力していく場合、ここでその入力元となる「オリジナルの本」と「画面」はなるべく近いほうがいい。入力する際に左右を順番に見ながらというのはやむを得ないとは言えかなりストレスが溜まる動作。頭の中で暗唱しながらそれをそのままキーボードに打ち込む。自分で文章を考える場合であればその視線は画面集中で何の問題もない。しかし一度その文章が自分のものでない場合、そのストレスは数十倍とも言われている。
ここでは「画面」「データ」「キーボード」を一直線上に並べてなるべくそのストレスが溜まる動作を軽減させようと試みたもの。特に手馴れた人はキーボードは殆ど見ないので「画面」「データ」がなるべく近い位置で目の動きを極力小さくさせる、・・・を可能にした書見台。真横からの見え方はこんな感じに。「本」「キーボード」「ディスプレイ画面」が同一円の法線を描くように配置されるのが理想的。サイトで販売中]]>
ブックスタンド2題
http://margherita.exblog.jp/11180088/
2010-05-25T20:42:00+09:00
2010-05-26T13:13:54+09:00
2010-05-25T20:42:35+09:00
marghe
マルゲリータ
サイズ違い、形違いでかれこれ6台のブックスタンドを同時に投入。その中で特に今までになかった機能とでも言うべきちょっと変わったブックスタンド2回に分けてご紹介。
まず最初のものは ボルト頭で本を押さえるブックスタンド。
共芯シナ合板で出来ている板材を貫通する形でこのボルトはセットされていて、予め埋め込んである鬼ナットを介して盤面にしっかり固定されている。このボルトを回してその出を調節することで本を挟み込むサイズを調整できるようにしたもの。この変わった形状をしたボルトはアルミ合金製。その側面にローレット加工を施してあるため回すのも軽くスムース。
これまで立て掛けた本を開きその状態で固定する方法は板バネを使うのが一般的だったけどそれをボルトで固定しようとしたところが目新しいと言えば目新しいブックスタンド。
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開閉デッキ
http://margherita.exblog.jp/10992572/
2010-04-21T20:41:00+09:00
2010-04-25T12:54:46+09:00
2010-04-21T20:41:24+09:00
marghe
建築
グレーチングという手もあった。しかしグレーチングは上から見てる分にはいいけど見上げた時には見れたもんではない。目詰まりしたフィルターを空に翳してるようなシルエット。それと相まってどことなく幽閉された感じも漂う。であれば
「必要に応じて中庭のデッキを開ける」
という途方もない考えに行き着いた。でもどうやって・・・開ける?(であるから途方もないのだが・・・)で実行したものがこれ。
開閉デッキ。こうやって開ける。
こういう動きを伴う機械設計になると急に門外漢になってしまうため機構の設計とフレームの制作はその専門に依頼した。普段から頻繁に開け閉めしていると今後もそれなりにスムースに動くと思われるが閉めっぱなし状態が続くと馴染んでしまってきしむ可能性も高いと言われている。
ところでその地下室から見たところはこんな感じ。今度は順に閉まって行く様子。
機構の設計及び制作はアイエスマック]]>
ウッドデッキの中庭
http://margherita.exblog.jp/10990778/
2010-04-21T10:44:00+09:00
2010-04-21T12:51:35+09:00
2010-04-21T10:44:17+09:00
marghe
建築
二分すると言うことは同時にその大きな中庭を挟んで二棟の建物が対峙する形になる。その二棟がそれぞれの独立住居ではなく生活パターンとしてのパブリックとプライベートの分離を中庭を介して行ってると言っていい。建弊率が低いいわゆる高級住宅地でそれを展開する場合、その建弊率をかせぐ空隙部分はその殆どを中庭が担うのが実情だ。囲まれた世界に展開される建物、更にその建物と建物に囲われる中庭。ただのスクエアなスペースもこういった二重の要素で挟まれると違った空間として自立するかに見える。
この中庭は庭とは言いながらも土はなく床は全てウッドデッキで構成。更にそのウッドデッキが一部室内にも入り込み上下足の履き替えゾーンをファジーに構成しようとしている。この家は完全なバリアフリーで床に一切の段差がないため下足を履き替える明確なゾーンがない。そのあいまいなゾーンをここでは中庭から延長されたウッドデッキが担っている。言い換えれば室内の床がそのまま延長して中庭の床を構成する仕組み、とも言える。
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タニコー システムキッチン
http://margherita.exblog.jp/10920998/
2010-04-01T10:24:00+09:00
2010-04-14T11:14:17+09:00
2010-04-01T10:24:18+09:00
marghe
建築
大手メーカーが作るシステムキッチンはそもそもその「本業」ではないためか冒険的なデザインはあり得ない。一方でキッチンが本業であるキッチンメーカーが作るそれは人材不足からか垢抜けない、と結果そのデザインだけがどうも置き去りにされている感があったと言っても過言ではない。その当時で目を見張るような綺麗な構成のキッチンはその殆どがヨーロッパ、特にイタリアのものが多く、もともと高い上に輸入コストが上乗せされたそれらはあまりにかけ離れた価格から何か別の世界の出来事の様に思われた。
ところがその流麗なデザインのキッチンには大きな落とし穴が潜む。それは「キッチンが綺麗すぎて現実の生活観と乖離して見える」そのため、「ここで料理なんてしないだろう」とも見え、極端な言い方をすれば「料理が下手に見えるキッチン」なのだ。そこをついて出てきたのが国内のキッチン専業のメーカーによるステンレスを多用した「業務用」っぽく見えるキッチン。しかもご丁寧に足元まで空かして水洗いを原則とするプロの厨房のウェット仕様の床を彷彿させるデザイン。ディテールにも余念がなくラフな使用に十分耐えられるべく形状。これが売れた。新しく住宅を作る主婦、特にその若い層の憧れの的になった。その後、このステンレス製の「料理が上手そうに見えるキッチン」を国内各社は追随した。その結果2,3年前の住宅雑誌のキッチンの特集はどれもこれもステンレスの「業務用っぽく見える」キッチン一色、となった時があった。
と、前置きが長かったんだけどこの大手の「片手間ジャンル商品」、専業メーカーの「右へ倣え商品」のステンレス製厨房を横目に見ながら今ひとつ疑問を感じながらもこれまでそういった商品を出してこなかったメーカーがある。それは業務用厨房の専門メーカーだ。業務用、すなわちレストランや食堂の厨房といったプロ仕様、まさに「使い倒す」ためのキッチン。これは一般的には馴染みのないゾーンだけどこの業務用厨房機器というジャンルは冷蔵庫のメーカーとステンレス流しのメーカーでほぼその市場を寡占状態にしていると言っていい。その片翼であるステンレス流しのメーカー。彼らにしてみれば本来はこれまで業務用のステンレスの流しを中心に専門にやってきたところ。しかし最近それを模倣した家庭用のキッチンがのさばっている。これを甘んじて見ている理由はない。本業である業務用のそれとその本業の雰囲気を真似たデザインだけが跋扈しているマーケット、であれば本業のままこの家庭用キッチンのジャンルに割って入った、で、早速作ったのがこれ。
前述の様に最近この手のキッチンは「それっぽいもの」も含め多いので特に目新しさは感じない。しかし大きく異なる点。それはこのキッチンが「業務用のメーカー」が作った本物のキッチンである、という点。さすがに業務用だけあって細部に妥協がない。内部の棚板、背面の仕切り板に至る材料という材料、全てがステンレス。更に全てがオーダーメイドのため板金曲げの加工で作られている。ステンレスの板金を曲げて溶接するとい仕事はどうしても人の手の跡が残りがちだ。しかしこのキッチンにはそれがない。その理由は板金そのものが厚いから加工した後に磨き込んでも十分に肉がある、といった贅沢な素材が理由。]]>
FORMALE ジャクソン
http://margherita.exblog.jp/10907887/
2010-03-28T12:30:00+09:00
2010-03-28T15:41:24+09:00
2010-03-28T12:30:43+09:00
marghe
建築
ジャクソンにあっては「普通」な感じのするタイプ。一人で入るにはちょっと大きいが。「併せて」と言うにはその理由がある。それは両方とも「光」を纏ってるということ。
ルナクリスタルの洗面器は、そこに埋め込まれているLEDが半透明の人造大理石の内部を棉って乱反射して全体を発光させるのに対しジャクソンの浴槽はオプションで水中にLED光源を入れることにより器ではなくその中に湛えられた水全体が光る。照明器具が室内を照らしているときはその発光している姿は殆ど認識されないが照明を落すとLEDが水面に乱反射してゲル状の液体が充ちているかに見える。しかもその光は時間に応じて7色に変化するというキワもの・・・と言うか優れもの。しかしそれをして室内の照明にとって代わるほどの光量はない。水面とその上部数10cmくらいまでが照射範囲だろうか。すなわち室内を照らすほどの照度ではなく、あくまでもその浴槽に浸かっている人の顔までをぎりぎり照らし出す程度。しかもブロー効果により水面が煮立った様に泡立つとその見え方は現世を忘れさせるほど。7色の変化が建築の内部空間を支配するまでには至らないためその光景はあくまでも闇の中で展開される。その絶妙な塩梅は実によく出来ていると言える。
ジャクソンの浴槽を使ったのはこれで4件目だ。その中で天井が高いケースは今回がはじめて。天井が高いと浴槽の光がその天井までは届かないので恰も露天に置かれてる錯覚も生じる。
すぐ上の写真はブローによる気泡でまるで沸騰しているかのような状態の時、更に赤く照射された宛ら地獄絵の様な姿を洗面台の鏡を通して見た様。一方下の絵はブローを起こしていない無風の状態。
まだまだあるがきりがないのでこの辺で。]]>
ルナクリスタル
http://margherita.exblog.jp/10898292/
2010-03-25T11:24:00+09:00
2010-03-27T11:29:33+09:00
2010-03-25T11:24:08+09:00
marghe
建築
「一体どういう仕組みになってるんだろう?」という疑問、それとこの形に「月」というネーミングを施したこと。月と言うより「皆既月食」の方がわかりやすいともとれる形状。でも新月寸前の光る輪郭の様ななんともロマンティックな形、それと名前。発売当初から興味があった、と言うか気になった。
これのデザインは日本人じゃないな・・・咄嗟に思った。でもこれがイタリア製だとなると今度は機能面に常に不安がつきまとう。特に衛生陶器はその接続箇所が多いし事故の時を考えるとその採用は躊躇する。しかしこのネーミングがイタリア語と英語を混ぜてるところがどうみても日本製、和製英語だ。そう、これは間違いなく日本の「もの」だ。造りもこの人造大理石の成型でこの先端の薄い形は現在のところ中国で生産するのも難しいと思う。そもそもいくらTOTOでもこの商品をして中国で作るほどのロットは想定していないはず。そういう意味では確実に日本「製」なんだろう。
このルナクリスタルを使いたいな、と思った。その反面これを受け入れる人は少ないだろうな、とも。まあせいぜい今風の小洒落た物販店舗くらいかな、と思ってた。ところがこれを寛容に受け入れてくれる住宅のクライアントが現れ早速に取り入れたのがこれ。
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